でぃーぷ・ひるます VOL.3

でぃーぷ・ひるます

バイオハザード2 ひるますカット  98.2.23

前説
バイオ2、つまりバイオハザード2だが、発売が一度延期になり、ほとんど1年近く待たされた。そして発売されたこのゲーム。駄作、とは言い難い。たしかに他のプレイステーションソフトにそれ以上のものがあるか?と聞かれれば、答えにまようだろう。しかし、期待はあまりにも大きすぎた。その期待に見合うものでは決してなかったのだ。もちろん、それほどまでの「期待」に見合うものがあったとしても、それはすでに人間業を超えているのかもしれない。たとえば「宮崎駿」のような人がいてはじめて創造されるような何かでなくては、その期待に応えることができないものなのかもしれない。
しかし、私は人の作品にケチをつけるときは、必ず引き替えに「オレならこうする」と書くことにしている。というか、そのあまりに肥大化してしまった妄想と現実とのギャップに折り合いをつけるには、とりあえず自分の妄想を吐き出してみるしかないのだ。というわけで、以下、我が「妄想」である。お聞き流しいただきたい。

 

時間がもったいないので、よけいなことはくだくだ言わず、箇条書き方式でゆこう!(くどいようだが、いつネタバレが飛び出すかわからないので、自己責任でごらんください)

われわれは何をバイオに望んでいたのか?
いうまでもなく、ゾンビを望んでいたのであって、エイリアンではないし、怪獣でもない。フランケンでもない。ゾンビを所望している。しかし、バイオ2は、あまりにもゾンビではない。したがって、一匹の怪獣をつくるヒマがあったら、100人のゾンビを一気に一画面に出してほしい。これがあったら、もう何もいらない。バイオ2はあと何やっても許した、というところである。

もう地下秘密基地はいらない
せっかく舞台設定を都市にえらんだというのに、なぜまたぞろ地下秘密基地に入って行かなくてはならないのか。「街」を舞台にするだけで、いろいろなアイテムやイベントなどがそれこそ山のようにあるはずで、前作と同じようなかわりばえのしない「地下秘密基地」なんてうんざりだ。
そもそもメダルや宝石をはめ込んでいくいささかファンタスティックな設定は前作のような「洋館」のホラームードだからこそ「リアル」なものとして受け取れたのであって、街の真ん中の警察署ではどうも不似合いだ。虚構の度合いがあまりにもお子さまランチ方向にスライドしてしまっているというか。やはり今回は、バイオの作品としての流れを踏みにじってでも、ハードなバイオレンスアクションにしていただきたかった。
とくに私は「エムジェイ」というクソゲームをやったのだが、これも病院から地下秘密基地へと下降していき、ラストは地下を走る謎の列車の中での格闘になるという、まったく同種の設定であり、あまりに同じ展開に情けなくて泣けてきてしまった。

では何が必要だったのか
列挙しよう。

まずは米軍である。
はっきりいってバイオハザードというタイトルなんだから、映画「アウトブレイク」並の危機管理、防疫対策の思想を盛り込んでほしい。まずはラクーン市を米軍が包囲しているという状況からはじまるべきところだ。レオン君はその包囲網の隙間をたまたま通り抜けてはいってしまう、ということでいいだろう(入っていくモチーフがないからだ)。一方のクレアは、分かっていてかいくぐっていく。中で孤立している兄を救うためだ。
どーしても映画「ゾンビ」へのオマージュとして「ガスマスク部隊」を出したかったらしいのだが、アウトブレイクっぽい話にすれば、米軍の特殊部隊チームとして堂々と出演できるわけである。

次にワクチンというか血清が必要だ(クレア編ではワクチンが出てくるが、あまりに安直な使われ方しかしていない)。レオン編ではGウィルスをめぐってちょっとついていけないストーリーが挟まれているが、別にもう散布されているウィルスのボトルをめぐって奪い合いしてなんになるの? そうじゃなくて、ワクチンをめぐる争いということであれば、すんなり話はうまくいくのだ。つまりシェリーのオヤジはただひとりワクチンを作り出すことに成功しているのだが、アンブレラ内部の争いのために暗殺されているということであればいいのだ。

ワクチンということであれば、やっぱり病院も必要だ。
やっぱホラーは病院だ。病院にはゾンビになりかけの人がたくさん収容されていて、血清を手に入れればそれだけ多くの人を助けられるということにする。今回のバイオ2では、タイムによってランク付けを出しているようだが、どーせなら、時間によって救出人数を出すということにすればなおよかったわけである。
病院を舞台にするともっといいことがある。マッドサイエンティストでサドの医師というキャラが登場できるからだ。この人はゾンビ化した人を始末するのを一手に引き受けて、いろいろな殺し方を試しているというヤバイ人である。「ロメロのゾンビ3(死霊のしたたり、だっけ)」に出てくるフランケン博士である。

そうすると、結局どーいうストーリーになるのか

クレア編
まずは街を探索して、病院内に収容されている兄に会う。ワクチンが必要だが、ワクチンはアンブレラがすでに開発しているらしいと分かる。これはやはり病院に収容されていたシェリーの母親から聞き出すわけである。そしてたまたま父に会いに来ていたシェリーもこの騒ぎにまきこまれて行方不明になっている。そこでクレアはワクチンとシェリーの行方をおって街をさらに探索するわけである。もちろんワクチンはシェリーが「身につけている」とは知らないわけだが・・。

レオン編
まずは警察署内に入り、まだ生き残っている署員と合流。特殊装甲車を利用して町中から「生き残り」を確保していく。クレア編が時間によって何人感染者をワクチンで助けられるかを競うゲームだとすると、こちらのレオン編は時間によって生き残りを何人確保できるかを競うゲームということにする。
米軍特殊部隊は両方のストーリーにからんでおり、どうもワクチンの確保を妨げようとしている。というのも、当然だがこのゾンビウイルスを細菌兵器として利用するためらしい。これが民間の医療機関などに先に入手されては困るわけである。またこれにはアンブレラ社が莫大な献金によって政権を動かしているウラがある。例の新聞記者は実はそのネタを追って、アンブレラのことを調べるためにラクーン市に来ていたわけである。
最終的には、市内にあるアンブレラの本社に乗り込んでいただく。なんで、アンブレラのお膝元の街だという設定なのに、アンブレラ本社がないのか? わざわざ秘密基地つくる金があったら、私なら巨大な山一ビルをおったてる。テナント料で二度おいしいからだ。

このアンブレラ本社は武装した警備員と米軍の特殊部隊が確保していたが、それぞれの内部対立から戦闘がおこり、メチャクチャになっている。当然ゾンビも入ってきている。ここでクレアは、ワクチンをゲット、人質となっていたシェリーも救出。おそらく米軍の一部と仲間になってようやく出来ることだろう。レオンは新聞記者と共に、アンブレラが政府・軍部と癒着していた証拠書類をゲット。大団円となる。ここでタイラントを出したければご勝手に・・・。

あと最後の爆発へのカウントダウンは、「アウトブレイク」じみてくるが、やはり米軍による核攻撃(ウイルスを街ごと消滅させようとする)にするべきところだろう。クレア編ではワクチンのゲットによって、基本的には善意の人であった現地の米軍指揮官が核攻撃を中止するということでいいし、レオン編ではその証拠書類をFAX等で一気に各マスコミに流すことによって、政権に打撃を与え、作戦中止へ、ということでいいのではないでしょうか。

ではザッピングシステムはどうなるのか
一応、アンブレラ本社は共通している。しかし基本的にザッピングなどいらないのだ。そもそもせっかく2枚組のCDなのに、ほとんど同じデータで出来ているということ自体ゆるせない。詐欺である。訴えはしないが、こーして書いている。せいぜい途中で1回くらいすれちがう、という程度が「美しい」物語なのだ。


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