ワシもヒットで考えた

音痴ひるますの、ヒット曲過剰分析…。


ミスチルが嫌いだ!〜HERO

ほとんど2年ぶりの更新でこんなこというのもなんだが、ほんと〜に嫌いだ。この気持ちを誰かに分かってほしい。
なにが嫌いって、桜井の声も嫌いなんだが、結局は歌詞が嫌いなのだと思う。歌詞が嫌いなら聞かなきゃいいのだが、ミスチルファンというのがこの世には多いらしく、やたらFMなどから流れてくるのでついつい耳に入る。
耳に入るとファンが多いと言うのも実はナットクするのだけど、たしかにメロディラインがすごく耳に心地よい。これは受けるだろうな〜というような。それでいて、ミスチルの特徴は、ただの流行歌うたいではない、なにやら「深い」というイメージでしょ。
ワシらの世代でいうと、桑田啓佑の大衆性と佐野元春の思想性のちょうど中間と言うか、おいしいところを取ってるという感じ。
まあそれはイメージだからどうでもいいんだけど、ついつい耳に入って、歌詞を聞いているとこれがアタマに来るわけよ。
一言でいって、
「意味がない」
これに尽きる。
その「深い」メッセージ性のある、ある意味、良心的なバンドというイメージとは裏腹に、意味ありげに見せておいて、実は何も語っていない。これがミスチルだ。
このことは初期のイノセントとかトゥモローネバノーとかウスウス感じてはいたのだが、こんどの「HERO」ではそれが極まったね。ワシももはや切れた。これは黙ってられない。
だいたい出だしの、自分は勇気のない男だみたいなあの卑屈、慇懃な感じが体感的にもおダメなんだけど、それでも「そういう男だ」と自分がいうなら仕方ないよな、そうなんでしょ、と聞いてみれば次のフレーズでは、「愛すべきたくさんの人」のせいで自分が臆病になったんだとか言う。いきなり人のせいかよ!
それでいてヒーローになりたいとか言うんだから、もはやなにをかイワンや。「君にとっての」という限定が、何やらメロウな情愛の深さをかもし出しているのだろうが、そんなことで引き合いに出される「君」ってのも、なんかなめられてないか?!!
俺が女だったら、こんな奴に限定副詞にされたくないね。逆にいえば、恋人のためのヒーローでありたいってことを言うために、わざわざ前段の「世界が救えるかど〜か」みたいな話を引き合いに出すのがなんとも小賢しい。小理屈の世界なんだよ。
ま、ともかく、こういう意味のなさの積み重ね、循環によってミスチルの世界って出来てるんじゃないの。といったら言い過ぎでしょうか。その行き着く先は、ちょっと前の彼の歌にもあったように「それもいいんじゃない?」という現状肯定の思想、これだよね。
(03.1.12)


川本真琴が好き!…だったが

今度の新曲、ミュージックステーションで聞いたが、ほとんど単なる懐かしロック?それってストーンズのコピーかよって感じ?(すんません、ストーンズもろくに知らないワタシがこんなこと書いちゃって…ワケ知りはやめて、「ワシもヒット」流で行こう!)
川本真琴、いったい何がいいのかっつーと、やはり調子っぱずれみたいでいながら、絶妙にメロディが維持されていくあのスリルよ。バロックなんすよ、バロック。歪んだ真珠っス。
それがフツーのロックじゃつまんないでしょ。
次回に期待したい。っていうか、単にちょっと遊んでみただけなのかもな。このへんは事情通ではないので、よく知らない。
しかしキンパツはかなりイイ。川本真琴の「壊れやすさ」みたいなものが、強調されてると思ふ。
(01.3.21)


モーニング娘。は、学級崩壊である。(99.9.29)

モーニング娘。が、最初にブレイクしたころの印象(つまり第一印象)が、コレ。ようするに呼吸があってないっていうか、目線があってないっていうか、基本的に、これまで登場してきた「グループ歌手」にはかならずあった「ムードとしての一体感」みたいなものがまったくない、という感じを受けたのだ。いってみれば、つんくというプロデューサーなりその背後の「会社」なりに一対一でつながってるけど、他のメンバーとは関係ないんです、みたいな、バラバラ感がものすごく溢れていたのだ。これを称してオレは「学級崩壊」というんだけど、もっとちゃんと言えば「学級崩壊世代」のアイドルというか?、それを先取りした存在というか、とにかくそーいうものを感じたわけだ。

その後幾多の変遷を経て(そんなタイソーなものか?)、いま現在、モーニング娘。は、『LOVEマシーン』という曲が大ヒットしているんだけど、これは私は非常に気に入っている。「学級崩壊」の完成を見る思いがする(笑)。この曲は、よーするに個人的に翻訳すると

♪とーちゃんのためなら、エイエイオウオウ…

ってかんじで、『ヨイトマケ』系ならぬ美空ひばりの「♪そーれそれそれお祭りだーい」系の歌だと思うんだけど、この祭的混乱の感じが、モーニング娘。の底流にずーと流れている例の「学級崩壊感」とものすごくマッチしていて、面白いんだよね。逆に考えれば、意識せずとも「ついつい」呼吸があっちゃうグループだったら、この祭の混乱感や、破壊的な面白さというのをかもし出すことは不可能だと言えるでしょう。まさに水を得た魚、つんくって人も冴えてる。ワシとしても、この「学級崩壊」は、モーニング娘。の悪口として書こうと思ってたんだけど、ここにきて誉め言葉として使えてウレシイ(批判的なコトばかり言ってると、イヤミなジジイと思われちまうからな)。


なぜ…(99.9.7)

ヒステリックブルーとかいうの。私はよく知らないけど。

なーんか、聞いたことがある曲だなぁ、と思ってたら、サビ(「♪な〜ぜぇ〜」)じゃないところのメロディラインが、ユーミンの『リフレインが叫んでる』にそっくり。そーいえば、『リフレイン…』のサビは「♪どうして、どうして」だから、「なぜ…」と、フシは似てないけど、歌詞が似ている。これは偶然でしょうけど。

別にパクリだ、とか言いたいのではなかった。そのサビだけど、なんか中途半端な気がしないだろうか。サビがバーンと出て、それをまとめる部分がないっていうか。あとワンフレーズあるんじゃないのか?という感じ。

それが気になったのは、別にこの曲に文句があるんじゃなくて、最近そーいう曲ってスゴイ多いな〜、と感じるからなのだ。それは私が「歌謡曲世代」だから感じることなのか? 歌謡曲って。中途半端な感じってのはあまりなくて、ちゃんと「まとめ」があって、「オチ」がつく。それに比べて最近の曲、つまりJ−POPとかいうのは…。(こーいうふうに「…」で、終わるっていうか)

それって例えばどーいう曲よ?と聞かれるとこまるが、すぐに思いつくのは山崎まさよしさんの『僕はここにいる』だ。なんかのインタビューで「サビのところが…」と語ってるのを聞いて、「えっ?サビ?この曲サビあったっけ?」と思ったのは私だけでしょうか。

よーするにパンクとかラップとかならいいんだけど、ごく普通のメロディラインをウリにした曲で、こういう中途半端をやられるとなんとなく気になるのだ。よーするに「構成力」がないんじゃないか? あるいは努力が足りないんじゃないか? 粗製濫造ではないか? ボッタクリじゃないか?…などなど、というふうに。

でも、結局はみんなそーいう「中途半端で終わる余韻」みたいなものを楽しんでるんだろーなぁ…(世代間ギャップを感じる)。そこに「まとめ」とか「オチ」がついたからってイイ曲になるとは限らないわけだし。でもヒステリックブルーは、好きになれない。


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